白ワインの製造方法について
Ciao a tutti :)
皆さんこんにちは!どーもマユミです😄
普段、何気なく飲んでいるワインが、ブドウからどのような工程を経てワインになるのか。
今回は白ワインの製造方法についてのお勉強です。
「ワインは飲むこともあるけれど、赤ワインはちょっと苦手」という人も多いのではないでしょうか。
私もワイン好きに変化するまでは、赤ワインが苦手でした。
友達とイタリアンを食べに行ったっ時には、決まって白ワインを頼んでいたんです。
なぜ赤ワインが苦手だったかというと、ズバリ「渋い」から!
赤ワインに比べて白ワインは渋くなくて飲みやすかったんです。
(今では白ワインよりも赤ワインを好んで飲んでいますが😅)
ではなぜ白ワインは赤ワインに比べて渋くないのでしょう。
その理由は、使用するブドウの種類と製造方法の違いにあります。
※これから挙げる工程のうち、造り手の仕上げたいワインによっては幾つか省く場合があります。
白ワインに使われるブドウ
白ワインの製造には、『白ブドウ』が使われます。
主な品種は
などです。
製造工程
1.収穫・輸送
収穫期を向かえたブドウは、人の手か機械によって収穫されます。
収穫したブドウはワイナリーへ送られます。
この時、最も重要なのがブドウの品質を維持したままワイナリーに送ることです。
もしもブドウが傷つき果汁が漏れだすと、酸化が始まってしまいます。
そのため、ブドウ畑の真ん中に醸造施設を置いたり、収穫したブドウに酸化防止剤を散布するなどの対策がされています。
2.除梗(じょこう)・破砕(はさい)
収穫したブドウから果梗(茎やヘタ)を取り除き、ブドウの実を軽く潰します。
ただし、果梗と一緒に圧搾した方が果汁が流れ出やすくなるため、残す場合もあります。
3.スキン・コンタクト(マセラシオン・ペリキュレール)
風味豊かなワインを仕上げたい場合、果汁に果皮を漬け込みます。
赤ワインで言う「醸し(マセラシオン)」の工程です。
この工程を、白ワインでは英語で『スキン・コンタクト』、フランス語で『マセラシオン・ペリキュレール』と言います。
スキン・コンタクトは数時間〜24時間程度、行います。
4.圧搾
白ワインは赤ワインと異なり果汁を発酵させるため、この段階で圧搾をして果汁を発酵槽へ移します。
果汁のみを発酵させることにより、渋みがなくフルーティーなワインに仕上がります。
圧搾は、まずプレス機に果実や果皮を移します。
ここで、自然に流れ出た果汁を『フリー・ジュース』と呼びます。
次に圧力をかけて果汁を絞り出します。
この果汁を『プレス・ジュース』と呼びます。
圧搾の時に、圧力をかけ過ぎると不快なタンニンなどが抽出されるため、できるだけやさしく圧力をかけることが重要となります。
5.アルコール発酵
酵母を添加して発酵を行います。
酵母は果汁に含まれる糖分を、アルコールと二酸化炭素に分解をします。
発酵温度は仕上げたい白ワインのスタイルによって変わりますが、赤ワインの発酵温度よりも低い温度(10〜18℃)が理想とされいます。
辛口の白ワインに仕上げたい場合は、果汁に含まれる糖が全てアルコールになるまで発酵をします。
甘口の白ワインに仕上げたい場合は、発酵を途中で止めて糖を残します。
6.マロラクティック発酵(MLT)
酵母よるアルコール発酵が終わると、乳酸菌による二時的発酵が始まります。
この発酵を『マロラクティック発酵』と言います。
マロラクティック発酵によって、ワインに含まれるリンゴ酸の尖った酸味は丸みを帯びます。これにより、バランスの良いワインに仕上がります。
バターやチーズなどの乳製品のアロマは、このマロラクティク発酵由来とされています。
7.熟成
発酵が終わったワインは、果汁からの急激な変化で不安定になっています。
熟成によりワインは安定し、香りや味わいが落ち着いていきます。
熟成は、ステンレスタンクや木樽で行います。
フレッシュなワインに仕上げる場合は、ステンレスタンクで行います。
樽由来のアロマをつけたい場合は、木樽で行います。
熟成は、澱引きをしてから行うこともあれば、澱を残したまま行うこともあります。
澱を残したまま熟成を行うことを『シュール・リー』と言います。
澱と一緒に熟成させることで、ブドウ本来の旨味成分や複雑みが抽出できます。
8.澱引き
タンクや樽の底には徐々に酵母の死骸などの沈殿物が溜まっていきます。
この『澱(おり)』を放置すると悪臭や雑味をもたらすため取り除きます。
大きなワイナリーでは遠心分離機を用いて澱引きが行われます。
9.清澄(せいちょう)・ろ過
清澄剤(卵白やゼラチンなど)を添加し、ワインの濁りの原因となる浮遊物を清澄剤に吸着させ取り除きます。
さらにワインをクリアな状態に保つためにろ過を行い、余分な微生物を取り除きます。
ろ過はワインの味わいに影響を及ぼす恐れもあるため、ろ過をしない場合もあります。
無ろ過の場合、ろ過したものに比べてフレッシュな果実味やまろやかさがあります。
ただし、純物が含まれているため品質管理が難しくなります。
10.瓶詰め
瓶にワインを注入し、コルクまたはスクリューキャップで栓をします。
ワインによっては瓶内でさらに熟成を行い、その後出荷されます。
まとめ
白ワインの製造方法を勉強して「なぜ白ワインは渋くないのか」が良く理解できました。
タンニン含む種子と果皮を除いて、果汁のみを発酵するからだったんですね!
ちなみに「白ワイン」と呼んでいますが、厳密に言えば「白」ではなく、レモンイエロー、イエロー、黄金色などの色調があります。
また、スキン・コンタクトを行うと琥珀色やオレンジのような色合いになります。
色の他にも、桃やリンゴ、パイナップルなどの甘いフルーツの香りや、ハーブの爽やかな香りも白ワインの特徴としてあげられます。
白ワインが美味しくなるオススメ温度は6〜9度!
蒸し暑い夏の日に、キリッと冷えた白ワインに白身魚のカルパッチョ!!
想像しただけで顔がにやけてしまうのは私だけでしょうか…(*´﹃`)
<赤ワインの製造方法についてはこちら⬇︎>
参考
イギリス王立化学会のの科学者が教えるワイン入門 ディヴィッド・バード著(株式会社エクスナレッジ)
基本を知ればもっとおいしい!ワインを楽しむ教科書 大西タカユキ監修(株式会社ナツメ社)